身近で楽しくて役に立つタネを、心の中で育んでいって、たくさんの幸せを咲かせてくださいね。
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〜山アジサイが作る「わびさび」の景色〜地味でもいい。自然体で。


今月ご紹介している「住宅街にホタルを飛ばす」活動。この活動の拠点となっている池には、ホタルとともに「名物」になっているものがあります。それが、「山アジサイ」です。こちらの面では、この「山アジサイ」を育てている北形政江さんをご紹介します。

 もともと花を見るのが好きで、以前住んでいたお宅では部屋の中で100鉢ものセントポーリアを育てていたという北形さんが山アジサイの魅力にハマり出したのは、7年前。『鎌倉アジサイ同好会』の展示会に訪れた際、山アジサイならではの「わびさび」の世界に魅了され、鎌倉まで通いながら植え替え作業などを手伝うようになったといいます。
 山アジサイの魅力を伺うと、「派手さはないけれど、手毬のような形のもの、萼(がく)が大きく咲くもの、玉のような形のものなど、様々な咲き方をするのが面白い」と北形さん。実際咲いているものを見ても、よく見かける西洋アジサイとは違い、小ぶりながらも個性溢れる咲き方をしているものが多くあります。
 それもそのはず、山アジサイは日本全国その土地土地のものがあるのです。北形さんが特に好きだという「屋久島コンテリギ」や、富士山で発見された「白舞妓」など、その数は1000種類以上あると言われ、まだ見つけられていない新種もあると言われています。あまり大きくならないため、小さい鉢で栽培できる手軽さに、定年退職後に趣味として育て始めた仲間も多いのだとか。
 ご自宅のお庭では170〜180種類もの山アジサイを育てていますが、控え目な性格もあって、「ご近所の方も、私が山アジサイを育てていることを知らないんじゃないかしら」と話す北形さんがホタルの池の活動を手伝うようになったのは、知人の方の勧めだったそう。「その方が、『池の周りにアジサイを植えたら素敵だと思うんだけど』と、(中心となって活動している)鈴木さんを紹介して下さったんです」。

 それ以来、鈴木さんとともにホタルの池を山アジサイで彩るようになり、今ではお互い「言いたいことを言い合う仲になった」と笑います。「キレイなものを育てているからか、いつも若々しい」と北形さんについて話す鈴木さん。北形さんも、「鉢栽培と違って、池の周りは地植えなので、大きく育てることができるのが楽しい」と、鈴木さんとの出会いで新しい楽しみが見つかったようです。物静かだけれど、花のことに関しては「先生」になる北形さんと、元営業マンというだけあって話上手・アピール上手の鈴木さん。お二人の会話を聞いていても、なかなか良いコンビです。
 「水やりが大変で、なかなか旅行にも行けない」そうですが、「手をかければかけるだけ、裏切らずにそれに応えてくれるのが嬉しい」と北形さん。「花は自然のものだから、難しさもあります。アジサイは土の性質や日差しで色が変わるものもあるので、展示会に良い状態で持っていくのは大変なんです。でも、なるべく自然のままに育てるようにしています。これからも、地味に続けていければいい」とほほ笑みます。
 北形さんが「自然体」で育てる山アジサイ。今年も、ホタルとともに地域の方たちの目を楽しませてくれるはずです。(記/はな)

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